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名作速読朗読文庫vol.557大倉 燁子全集読上機能付きPr

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About 名作速読朗読文庫vol.557大倉 燁子全集読上機能付きPr

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大倉 燁子(おおくら てるこ、1886年4月12日 - 1960年7月18日)は東京府出身の小説家。本名は物集芳子。国学者物集高見の三女。二葉亭四迷や夏目漱石に師事して、本名や岩田由美や岩田百合子の名義で「兄」「生家」「母」などの小説を発表(1909年 - 1912年)。澤柳政太郎夫妻の世話で外交官と結婚後、夫とともに滞欧し、アーサー・コナン・ドイルの作品に触れる。のち離婚し、長唄の師匠となったが、探偵小説に転じ、中村吉蔵(春雨)、森下雨村、大下宇陀児らに師事する。1935年、短篇集『踊る影絵』を出版し、日本初の単行本を出版した女流探偵小説家となった。


本文内容見本

1 青い風呂敷包み
大倉 てるこ

 江川初子がカフェー・ドラゴンからアパートへ帰ったのはかれこれ朝の五時頃であった。
 彼女はハンド・バッグから室《へや》の合鍵を出し、扉《ドア》を開けると、冷めたい朝風がサッと顔を撫でた、オヤと思って見ると往来に面した窓が開放《あけはな》しになっている。
 たしかに閉めて出た積りだったのに――、と思いながら、室内を見廻したが別に変ったこともない。
 初子は窓を閉め、ついでにブラインドを降し、これからぐっすりひと寝入りしようと、戸棚に手をかけたがなかなか開かない、何か支《つか》えてでもいるのだろう? と、ぐッと力を入れて引いた拍子に、どしん! 重そうな音がして、大きな荷物が、赤い夜具と一緒に転がり出た。
 彼女はハッと身を退《ひ》いた。見るとそれは唐草模様を染め出した青い大きな風呂敷づつみであった。誰がこんなものを戸棚の中に入れたのだろう? 何が入っているのか知ら? 初子は好奇心の眼を輝やかせて、風呂敷の上からソッと触ってみたが分らない、蒲団にしては少し手ざわりが堅い、破れ目から中を覗いてみようと、右眼を押し当てるや、
「キャッ!」と魂消《たまげ》るような悲鳴を揚げ、廊下へ飛び出して、バタバタと馳け出したかと思うと気を失って倒れた。
 そのただならぬ物音に方々のドアが一時に開き、寝巻姿の男女がドヤドヤと出て来て彼女のぐるりを取り巻いた。
 管理人が馳け付けた時には初子はもう正気に返っていたが、怖しそうに自分の室の方を指差したまま、唇をワナワナと震わせ、容易に物が言えなかった。



代表作品

青い風呂敷包
消えた霊媒女
機密の魅惑
恐怖の幻兵団員
鷺娘
情鬼
深夜の客
心霊の抱く金塊
素晴しい記念品
魂の喘ぎ
美人鷹匠
梟の眼
魔性の女
耳香水
妖影


名作速読朗読文庫vol.557大倉 燁子全集読上機能付きProfessional版

名作VOL 件数 作家 作品名 カテゴリー/文字数/文字量
557 1 大倉 燁子 青い風呂敷包 小説 13845 大
557 2 大倉 燁子 あの顔 小説 11002 大
557 3 大倉 燁子 アンケート 小説 521 小
557 4 大倉 燁子 消えた霊媒女 小説 15939 大
557 5 大倉 燁子 機密の魅惑 小説 18663 大
557 6 大倉 燁子 恐怖の幻兵団員 小説 13800 大
557 7 大倉 燁子 黒猫十三 小説 14715 大
557 8 大倉 燁子 今年の抱負 小説 1219 小
557 9 大倉 燁子 最初の印象 小説 1469 小
557 10 大倉 燁子 鷺娘 小説 10311 大
557 11 大倉 燁子 蛇性の執念 小説 19186 大
557 12 大倉 燁子 情鬼 小説 17742 大
557 13 大倉 燁子 深夜の客 小説 14070 大
557 14 大倉 燁子 心霊の抱く金塊 小説 2347 小
557 15 大倉 燁子 素晴しい記念品 小説 1608 小
557 16 大倉 燁子 魂の喘ぎ 小説 10024 大
557 17 大倉 燁子 鉄の処女 小説 21075 大
557 18 大倉 燁子 鳩つかひ 小説 14779 大
557 19 大倉 燁子 美人鷹匠 小説 13029 大
557 20 大倉 燁子 梟の眼 小説 11489 大
557 21 大倉 燁子 魔性の女 小説 9874 大
557 22 大倉 燁子 耳香水 小説 4813 中
557 23 大倉 燁子 むかでの跫音 小説 11894 大
557 24 大倉 燁子 妖影 小説 10715 大
557 25 大倉 燁子 蘭郁二郎氏の処女作 ――「夢鬼」を読みて―― 小説 457 小
557 26 大倉 燁子 和製椿姫 小説 9169 大
合計冊数 26 合計文字数 273755




名作速読朗読文庫とは

名作速読朗読文庫は、読書の喜びを多くの人に知って戴くための 聞いても読んでも楽しめる文庫です
視覚障害者の方もご利用できる音声でも聞こえるシステムが附属しています
速読能力開発ツールも付属し、これを使うと だれでも本を読むスピードは速くなり、脳が短時間で多くの情報を処理する速読能力がつきます
名作は多くの人生の縮図がはいっており、多くの本を読むことは 一生の財産となります

特徴

簡単に速読が身につく読書能力開発ツールが附属しています
目がご不自由な方には 自動音声で読んでくれますので重宝します
寝ていても読書ができます 耳で聞くと、記憶に残り楽しい余韻があります
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□ただ聞くだけ
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読みは 機械による自動読みです 読みに誤りがある場合はご連絡をいただけば、可能な限り、修正いたします 
更新作業をすれば、正しい読みとなります
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